フィリピンローカルグルメ紹介の第三弾は、フィリピンの屋台グルメの王道とも言える「ストリートバーベキュー(BBQ)」をご紹介します。
今回は、首都マニラから南へ約2時間、バタンガス州にある私の地元リパシティ(Lipa City)で出会った絶品屋台BBQの魅力に迫ります。



フィリピンの夜を歩けば必ずといっていいほど漂ってくる、香ばしい焼き肉のにおい。 その正体が、通称「イハウ(Ihaw)」と呼ばれるストリートバーベキューです。串に刺した肉を炭火でじっくりと焼き上げ、甘辛い特製ソースを何度も塗り重ねながら、外はカリッと中はジューシーに仕上げられるこの料理は、フィリピンのソウルフードそのもの。
リパシティの夜になると、市場近くの通りや街角にずらりとバーベキュー屋台が立ち並び、ローカルの人々がこぞって集まってきます。定番は豚肉のBBQ(ポークバーベキュー)、鶏の手羽や皮(イソウ)、レバー(アティ)、さらには腸(イサウ)や血の固まり(ベティマックス)まで、部位ごとに異なる食感と味が楽しめるのも魅力です。
屋台の前で好きな串を選んで注文すると、炭火の香りとともにジュージューと音を立てて焼き始め、香ばしさが空腹を刺激します。 1本あたりの価格は約10〜20ペソ(30〜50円)と驚きの安さで、ついついあれもこれもと頼みたくなってしまいます。中には焼きトウモロコシやグリルバナナなどの変わり種もあり、軽くつまみたいときにもぴったり。
焼き上がったバーベキューには、ビネガー系の酸っぱいディップソースや、カラマンシー+醤油+唐辛子のパンチの効いたソースを添えるのが定番。 ビールとの相性も抜群で、夜風に吹かれながら屋台で友人たちと立ち話をしながら食べるこの時間は、まさにローカルの醍醐味といえるでしょう。
ちなみに屋台によってはテーブルや椅子を備えているところもあり、ちょっとした「バーベキューレストラン」気分で楽しむこともできます。 ファミリーで来ている地元の人々も多く、子どもからお年寄りまで、幅広い世代に愛されているのがよく分かります。
リパシティで味わったバーベキューは、ひとことで言えば「やさしくて、あたたかい味」。 観光地の派手なグルメとは違い、素朴で、でも手間と愛情のこもったこの料理こそ、フィリピンらしさを実感できるひと皿でした。
旅の途中にふらっと立ち寄れる気軽さ、地元の人との触れ合い、そして何より“うまい”という感動。
そんな魅力がギュッと詰まったフィリピンのストリートバーベキュー。
フィリピンに来たら、絶対に一度は味わってみてください!
超おススメ!